O脚はNG、X脚はOK…ホント?

バレエをしている中で脚のラインの綺麗さはとても重要ですよね。

O脚は見た目の美しさ的には、足と足を揃え立った際にその間に隙間ができているため△(もしくはNG?)とされやすいですが、同時に怪我のリスクもあります。

バレエで「X脚は膝が入って綺麗!」とよく言われます。しかし、X脚は意外と怪我のリスクが高いため注意が必要です。どのようなリスクがあるのかをそれぞれお伝えしていきましょう!

O脚
O脚は上記でも簡略してお伝えしましたが、つま先とつま先を正面に向けて揃えて立った時に膝と膝の隙間ができ、下肢あるいは膝〜下腿がOの字のように空間が開いた状態です。 O脚になっている人の殆どは、つま先と膝の向きが真っ直ぐに揃いにくく、膝・股関節が曲がりやすい方が多いと言われています。これらが強くなっていくことで膝(大腿部)とつま先(下腿や足部)に捻れが生じ、膝や股関節の怪我や足部の痛みにつながることも多くあります。 予防としては膝や股関節を伸ばすエクササイズ、また、膝とつま先が同じ方向をままで動くトレーニングを行うことが非常に大切になってきます。とても地味なトレーニングではありますが、コツコツ積み上げていくことで筋肉が鍛えられ意識した姿勢を維持できるようになり、同時にその姿勢のまま動くことができるようになっていきます。

X脚
X脚は、つま先とつま先を正面に向けて揃えて立った時に膝と膝の隙間はできませんが、足の方に隙間ができてしまう状態の脚をいいます。X脚もO脚同様に膝や足部への捻れや負担がかかりやすいため、それらを真っ直ぐにするためのトレーニングや真っ直ぐに保ったまま動けるようにするための筋力トレーニングを行うことが大切です。

両者とも、先天的な場合は限界はあるものの、痛みの予防や筋力維持・増強のトレーニングに対しての助けをしてくれます。また、後天的な場合が殆どですので、これらは改善できる可能性が大いに高くあります!

また、上記2種類の脚のラインについて意外に、膝関節の過伸展状態もバレエに多く怪我のリスクがある状態です。班長膝などとも言いますが、立ち姿勢を横からみた時に、膝が後方に入る(膝下から弓形に下腿が反っている)状態が過伸展です。これも、膝の関節に負荷がかかりやすく、特に膝の後方の靭帯や膝を支えている腿の前や後ろの筋肉の力発揮のバランスが悪いことで負担がかかり怪我につながる恐れがあるのです。

ちなみに、運動器解剖学的な脚の正しいラインは以下の通りです。

O脚、X脚、膝の過伸展の3つ、全てにおいて正しい脚のラインはどの状態なのか、その上でバレエを踊るため・正しく立つための筋力で強化すべきところはどこなのかをきちんと把握しましょう!それを日々のトレーニングに活かしていくことが大切です。是非、自分の脚の状態を知っておきましょう!

※NSCAーCPT
※アスレティックトレーナー専門科目テキスト」 参考
※「バレリーナのヘルスケア(新書館)」参照

-Ballet, Health, Training