この痛み、いま冷やす?温める?

今回のテーマは、感じている痛みに対して「今は冷やすべきなのか?それとも温めるべきなのか…」について。

以前、「応急処置-RICE処置」でもお伝えしたように、怪我をした初期には患部を冷やすことが必要です。
怪我をした初期には、発赤(患部が赤い)、主腫(患部が腫れている)、熱感(患部が熱を持っている)が起きます。それらの1つでもある場合は、RICEの「R=Rice(冷やす)」ことがとても重要です。

その他の処置方法については以前の記事を参考にしてください。
https://erimus-trainer.com/first_aid/

この初期段階のことを「炎症期」とも呼びますが、炎症期にはとにかく、これらの赤みや腫れ、熱感を取り除いてあげるために「冷やす」ことが重要です。それによって痛みを起こす物質も軽減していきます。

そして、炎症期がおさまると痛みを起こしていた部分の組織修復が始まります。修復期には修復をスムーズにできるように血行を良くしたり、そのために患部周辺のむくみを改善するなどが必要です。そのために「温める」ことが必要になってくるのです。
受動的に温めるだけでなく、ストレッチなど少しずつ患部を動かしていきながら血行をよくしていくことでよりスムーズな組織修復がなされます。

ちなみに「冷湿布」「温湿布」がありますが、違いをご存知でしょうか?

冷湿布
その名の通り冷たい湿布。冷湿布を貼ると冷たさで瞬間的に痛みが和らぐ感覚があると思いますが、冷感により抗炎症効果や鎮痛効果が得られ、炎症や痛みの緩和に効果があるためです。(冷感成分として、メントールやハッカ油などが使われています。) どちらかというと、筋肉痛やぎっくり腰、捻挫など、急性痛に効果があるといわれていています。炎症がおきて熱を持っていたり、腫れている場合は冷たい湿布のほうが効果的です。

温湿布
その名の通り温かい湿布。温湿布を貼るとじんわり温まりながら痛みをやわらげるような感覚があると思います。(温感成分として、カプサイシンが使われています。) 温湿布は腰痛や肩こり、神経痛など、長く続いている慢性的な痛みに効果が有るとされています。また、患部が冷たく(赤みや腫れ、熱感がなく)、動かすと傷みを感じる場所に適しています。これは、温めて血流を良くすることにより血液循環を改善し、新陳代謝を良くすることで筋肉痛や関節痛の緩和させる効果があるのです。
もし使い分けが難しい場合は、冷たい湿布を貼るなどして冷やすよりも、お風呂で暖めて保温したり、手をあてて暖めると痛みがやわらぐように感じる場合は温湿布が良いでしょう。

以上を踏まえ、怪我の状況や幹部の様子によって冷やすのか温めるのかを判断しましょう!

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