アティチュード

本日のレッスンでアティチュードのフォームについてアドバイスいただきました!

「膝を横に向ける(股関節外旋)ように脚を張る!」

アンディオールが開きにくい。そして、そもそも脚があまり上がらなくなった今の私にはキツイ。しかし、これは伸び代であり、改善できる課題なのだ!!!(笑)
股関節外旋筋群には、「大殿筋」や「中殿筋」のほか、「大腰筋」や「深層外旋六筋」など多くの筋肉が絡んでいます。どこが今の私にとっての強化ポイントなのか?考えて実践してみると面白いですよね〜。(いや、ポイントは、きっと全部…。)

そこでアティチュードについて調べてみると面白い話がありました。
今回はそのお話を共有します。

アティチュードは「態度、姿勢、様子」という意味のポーズだそうです。
アティチュードは、軸足は曲げずに踵でフロアを押すように立ち、もう片方をアン・ドゥオールしたまま膝を下に向けず横に向けたまま上げるポーズ。

アラベスクと似ていると思いきや、アラベスクは後ろにだけ上げるポーズであることに対し、アティチュードにはチェケッティ派、ワガノワ派など流派によって多少の違いはあっても、後ろ(derrière)もあれば前(devant)もあるし、横(à la seconde)があります。

また、ポーズの由来が違うことも判明しました。アラベスクは、名前からしてイスラム美術が起源と考えられていますが、アティチュードはイタリア彫刻が起源と言われています。
アティチュードはイタリア人彫刻家ジョバンニ・ダ・ボローニャ作の彫像「マーキュリー」(1580年)をヒントに、ナポリ生まれのカルロ・ブラジス(Carlo Blasis、1797-1878)が生み出したと言われています。もともと彫刻に似せたポーズ、アラベスクの平面性に比べれば否が応でも人体が立体であることを意識させるというものです。また、お手本にした彫刻は解剖学に忠実なものをというより、より技巧を魅せることが本位の美術品。ルネサンス期の後半から台頭した優美さをこてこてに表現しようとするマニエリスム時代の西洋美術です。旋回する立体構造が装飾的にさえ感じるというもの。それ故、私たちも、理想像に近づくためにアティチュードは身体をねじってねじって、素敵に見える脚の位置などを調整してしまいます。バレエという非日常的な世界にはぴったりな造形だったのかもしれません。

ここまでが判明している事実。
何故アティチュードという名になったかは明らかになっていないようです。

今回は「アティチュード」について、難しいお話ですが歴史について触れてみました。気になったことを調べてみて納得できたり知ることが出来ると面白いですし、これまでのイメージから更にイメージが膨らんで表現が広がるような気がします。

今度はそのほかの起源についても見てみるほか、ポジションに関わる筋肉がいくつあるかについて、自分自身の専門分野として記事を書く機会をつくろうかなと思います。

-Ballet, To think