バレエ人口の減少

バレエについて記事を書いていく中で様々な情報収集や勉強を行っていますが、その中で、過去私が通っていた(…とはいえ、中退してしまいましたが…。)昭和音楽大学のバレエ研究所が5年に1度調査をした内容が発表された「日本のバレエ教室環境の実態調査」を拝見しました!!

なんと、バレエ教室や人口はどんどん増えているように感じていたのですが、2011年の調査と2021年の調査を比較したところ大きく減少していることがわかったそうです。

調査によると、2011年には40万人だったバレエ人口は2021年には25.6万人とかなり減っています教師数も1.9万人から1.3万人と減少。故にバレエ教室総数も4530件から4260件へと減少しています。(2011年、2021年共に数えられていない教室もあるとは思いますが、あくまで参考数としてみていただければ幸いです。)
しかし、男性生徒の比率は増加しており、5.5万人から7.9万人へ増加したようですよ!

また、バレエを習う生徒の年代を見ていくと3歳以下から習う生徒、60〜70代でバレエを習う生徒は増加しています。(その他年代はあまり変わりません。) バレエを幼少から習い、小・中学生時代にバシバシコンクールに出場するなどの様子も見受けられますし、反対に、幼少からバレエを習い始め、その他ダンスや新体操の基礎、身体作りの基本として習い始めるということもありますよね。

最近では、以前記事にも書きましたがD-LEAGUEが開催されたり、パリオリンピックでのブレイクダンス種目の開催決定が決まるなど、ダンスが広まるとともに、他にもダンスジャンルの幅がかなり広がりました。

高齢者世代で習い始める人は、趣味や健康維持増強、衣装を着たい…トゥシューズを履きたいなど様々理由はあると思いますが、自分の時間を目一杯趣味に使い人生を楽しもう!という思考の方が多くなっているのかなと思います。(実際に以前の職場でも同年代の方を多く担当させていただいていましたが、こういった考えの方が大半でした!夢がありますよね♪)
実際に高齢者や主婦の方でも参加できるコンクールが開催されるようになるなどとバレエの楽しみ方の幅がかなり広がっています。

バレエ人口の減少に関して、研究結果にも記載がありましたが、タイミング的にコロナウイルス感染の蔓延による行動制限があったこともきっかけとしてあると思います。
しかし、最近ではバレエに求められることや目的が「バレエダンサーになるため」ということが減り様々な目的に対し楽しまれ広がっているのだと感じます。また、海外と比較するとバレエに対する公的支援が不足していることも大いに影響していると考えられます。

その他、個人的には税率の向上やWワークでないと家計を支えられないという環境の中でバレエを習わせること(費用以外にも送り迎えや土日の活動の制限等の影響も考えられる)についての問題、様々なコンテンツのオンライン化など…様々な理由があると思います。

バレエ教育に対し求められることや目的が変化し広がる中で、バレエ教室や講師はもちろんですが、私たちトレーナーや治療かのできることや、やること・関わり方も変化していくことが必要なのかもしれません!

※昭和音楽大学バレエ研究所「日本のバレエ教育環境の実態分析」参考
https://www.tosei-showa-music.ac.jp/balletresearch/albums/abm.php?f=abm00011182.pdf&n=バレエ教育に関する全国調査2021_リーフレット.pdf

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