フィットネス人口

コロナウイルス感染蔓延の影響を受け、2022年にフィットネスクラブ運営会社の倒産は、27件発生しました。前年は9件だったのに対して大幅に増加し、年間で初めて20件台に到達し、これは、リーマン・ショック直後に需要が大きく後退した2008年の13件を上回り、2000年以降で過去最多だそうです(帝国データバンクの調査)。

日本のフィットネス人口は?

現状、日本のフィットネス会員総数は500万人前後と全人口の5%にとどまっています。全人口の約3割がフィットネスクラブ会員の米国といった海外市場に比べると、人口当たりの会員数はまだまだ少ない状況です。

しかし、そんな中でも、ある調査によると、フィットネスクラブ利用者約5200名のうち、ほぼ全員が継続を考えており、またコロナ禍で利用を中止した元会員のうち7割以上が再度利用したいと考えているというデータがあったそうです。 コロナ禍で改めて運動や健康への意識が見直され、国内市場が持つ潜在ニーズは以前よりも高いといえます。また、コロナ禍以降からはオンラインによる在宅で行えるフィットネス事業の拡張やアウトドア型のフィットネス事業の展開など「脱店舗」に向けた施策が業績回復につながると注目されています。

実はイギリスもフィットネス先進国!
日本との違いは何なのか?

ちなみに、2018年のデータによると、ヨーロッパの中でもジム好きが多いことで有名なイギリスは、総人口の15%が何らかの形でフィットネスに通っているそうです!!当時の日本との差はおよそ5倍以上です。( 当時の日本のフィットネス人口は3%でした。)

日本では多くの人がダイエットや痩せるための手段としてフィットネスが使われていますが、海外では意外にもダイエット目的でフィットネスを利用する人はそれほど多くなく、この背景には医療の違いが関係していると言われています。 日本には国民健康保険があるため、1〜3割の自己負担で国民が平等に怪我や病気の治療を受けることができます。 しかし、イギリスの国民健康保険の場合、国民は無料で治療を受けることができるものの、たとえ緊急であってもすぐに診療をしてもらうことはほとんどできないそうです。診察や治療を受けるために数ヶ月間待つということも普通です。また、イギリスには国民健康保険とは別に多くのプライベート病院が存在しており、そこでは10割の自己負担をすることで待つことなく治療を受けることができます。そのためイギリスでは、怪我や病気を防ぐため・健康維持のために必要なこととしてフィットネスを日常生活の中に積極的に取り入れている人が多いのかもしれません

高齢化社会に対する予防的観点から考えると、
フィットネスは重要な要素ではないだろうか?

また高齢化という視点で見てみると、イギリスは世界的にも高齢化率が高い国のひとつですが、日本は28.4%と世界トップです。そんな日本のフィットネス普及率はイギリスの5分の1…。これは今後の未来を考えても個々での見直しが必要です。

ダイエット目的でフィットネスを利用する人が多い日本と、予防医療や生活習慣のひとつとしてフィットネスを利用する人が多いイギリスという大きな違いがあるように感じました。

全てを海外・欧米に寄せに行かないとけない!というわけではないと思いますが、こういった現状を受け止めるとともに今の日本の傾向や自分自身・周りの傾向から他人事にはせずに体に向き合っていくことが大切ですね!

Let's fitness♪

上記リンク 参考

-Health, Training