「夢」と「目標」

私は意外にも、昔から「夢」や「目標」をガッチリ持っているタイプでした。

昔(と言っても小学生後半ごろ)からバレエダンサーになりたいと思っていて、中学の時にはもうすでに、バレエダンサーになるためにバレエを学ぶことのできる大学に行くと目標を立ててオープンキャンパスに行ってレッスンを受けるなどしていました。高校でもそのためにレッスンや講習会に積極的に参加したり、コンクールに出場させてもらったり、そして受験対策から何からその大学に行くために行動してきました。(その中で海外に行こう・留学しようという選択肢もなかったわけではありませんが…当時の私の状況ではあまり現実的ではなくそこへチャレンジしたり飛び込む勇気がなかったのかもしれない…そう、思い出します。)そして、問題なくAO入試で行きたかった大学に入学することができ、バレエライフを楽しみながら過ごしていました。本当に毎日楽しくて、友人との時間もバレエを踊る時間も最高にエンジョイしていました。

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目標があると、突き進むことができる。それを叶えるために今何が足りなくて、それを埋めるためには、どのような努力を積み上げることが必要なのかを考え補い、研鑽していくことができる。

私は何よりその過程が、結構好きでした。

頑張っている自分が好きだったということもあるかも知れません。ヒーローやヒロインになっているような気持ち。そんな感覚もあったのではないかなと否定できないところが…正直、ありますね(笑)。そういう方も結構多いのではないかと思いますが!

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様々な困難を超えていき、非常に大きな夢を叶える人もいる。1つの目標や夢を真っ直ぐに目指しながら多くの人に感動や勇気を与え続けている人たちもいる。本当に格好いいし、素晴らしいし、尊敬します。

今話題のWBC、大活躍の侍JAPAN全選手をはじめ、他様々の活躍されているスポーツ選手やバレエダンサー、私のバレエの後輩たち。トレーナーとして活躍する同級生も同様。本当に本当に…素晴らしいと思います…(涙)。

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私は、夢と目標は常にありつつも、だんだんとそれが変化していった人間でした。

夢や目標を1つ1つ叶えていく中で、そこで関わる人との出会いや関係、過ごす時間、自分に与えられた壁や障害、経験、失敗も成功も全て。それらとの出会いが私の価値観や目指す道を変えていきました。

夢や目標をいざ叶えてみると、そしてその過程の中で、掲げていた夢や目標と、今の自分がやりたいことが違ったりすることもある。

自分が積んできたり経験してきた人生・過程の中で価値観が変わっていく。そんな経験の中で多くの葛藤と悩みが混在しながら、反対にワクワクする心情もありました。

自分で定めてきた夢を変えていくなんて、一途でないし、妥協しているのに変わらない。また、自分の定めた夢を目指すために関わってくださった多くの人たちの期待や、掛けてきた時間を無駄にしたり裏切ってしまうのではないかと思いました。築いてきた人間関係を無しにしてしまうのではと思うこともありました。実際に、そういう経験も全くしてきていないわけではないのですが。

でもそれも自分の選択で、自分が選んできた道なんだと思いますし、それを認めてまた前に進むしかないと思っています。自分の将来や進んでいく道は自分で決めていくべきだと思うのです。だって、自分がそうしたいのだから。その人生を生きていくのは自分自身だから。

私の好きなアーティスト「SUPER BEABER」さんの作品の1つに「ふらり」という作品があります。この歌詞がとても好きで。背中を押されました。

どんな幸せが 自分の幸せか
一度決めたら変えちゃいけない
そんな決まりはどこにもない 意志も
価値観も 歳を重ねていくんだぜ
なりふり構ってしまう
それを まさか弱さなんて 思わないで
護ることって 新たな強さだ
張り詰め過ぎないで 心が破れないように
吹く風に はためくくらいが 愉快に思えたら
まだまだ初めての 歓びを呼び込めるのさ”

この1曲、私のような人は(いや、誰でも…?)、ものすごく背中を押されるんじゃないのかなと思います。私はこの1曲を聴いて非常に前向きになれました。

自分が自分に言い聞かせているのが半分(笑)。 でも、こういった自分を許すというか、認めるというか…。過去の行動や経験が自分を作っている。または、これから実現する未来のために過去や今の自分がいるんだと思うと清々しい。そして、今を好きになり、更にこれからの自分やその人生をもっと好きになろうとすることができる。

それを信じて、もっと心や思考の広い人間になって、多くの人の相談を受けたり、トレーニングやケアを通じてこれまでの経験や考え方、学んだことを還元できる人になれればいいや!と考えられるようになりました。他にも様々な影響を受けて今に至りますが、音楽とか、環境とか、人の影響とか…本当に凄いなと思います。もちろん自分が自分を変えてきたけど、それを変える沢山のきっかけに触れることができたことに対して感謝すべきだなとつくづく思います。

ちなみに「夢」と「目標」の違いは…

将来実現させたいと思っている事柄。現実のあり方とは別に心に描くもの。
目標
そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。

だそうです。この違い、きちんと知っておいた方がいいですね。

でも、夢も目標も全て将来に向けて定める方針や水準、その目印など。自分の将来に向けてどうするかを考え定めるもの。これがあるかないかで、その日その日の行動が全然違うだろうと思います。

ただ、夢や目標がないから何もできないってわけではない…。様々なものやことに触れながら、徐々に自分のやりたいことを見つけたり、身を置きたい環境や居場所を見つけるとか。 花が多いところがいいなとか、都会でビルが沢山あって買物に困らない場所に住みたいなとか、趣味のためにお金稼ぎたいなとか、趣味の時間が取れる働き方がいいなとか。そういうのだって人生の方針、こうしたいという夢だなって思うのです。実際に私もそういう思いもあって将来のプランを立てています。

人生における夢や目標は人それぞれ。 大きい小さいは関係ない、むしろ無くて。 自分が輝ける、自分を好きでいられるような生き方をできるなら、それでもう「素晴らしい!」と思います。

-To think